当ブログは主に「帝國陸海軍関連の軍跡(遺構・戦跡・石碑など)」・「英霊顕彰施設」を紹介していますが、
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なお、紹介する軍跡は資料不足から漏れ・誤認等もあると思いますのでお気付きの点があれば、ご教示頂ければ幸いです。

巨大戦艦大和展 戦後の産業発展を支えた造船技術

本日は友人と予定している博物館巡りの第一弾として、一番早く終わるATCミュージアムで開催されている巨大戦艦大和展 戦後の産業発展を支えた造船技術に行って来ました(11月30日まで)。
巨大戦艦大和展 巨大戦艦大和展






大和ミュージアムは過去に2度訪れた事がありますが、ここ最近はご無沙汰しているので久しぶりです。
何より僕の専門?は艦艇史・海戦史なので、まさにど真ん中の展示とも言えます。

展示はパネルを多様、随所に現物の展示を織り交ぜながら、呉鎭守府、呉海軍工廠の成立、大和建造に至る経緯、大和の戦歴、兵装変遷、建造、大和の最期が解説されています。
巨大戦艦大和展 呉海軍工廠
▲海軍進出前の呉(パネル展示)

巨大戦艦大和展 呉海軍工廠 (2)
▲呉海軍工廠本部(パネル展示)

巨大戦艦大和展 呉海軍工廠の計測
▲ 呉海軍工廠で使用された計測用具

巨大戦艦大和展 大和 経歴
▲大和の経歴

巨大戦艦大和展 参加海戦 (2)
▲大和の参加した海戦

巨大戦艦大和展 参加海戦
▲大和の参加した海戦

巨大戦艦大和展 瑞鶴
▲瑞鶴(珊瑚海海戦時)
 学研『太平洋戦記』シリーズでお馴染みの大型艦艇模型
 翔鶴型の飛行甲板後端部は「木甲板」と言われますが、模型では「鋼甲板」の解釈です。

巨大戦艦大和展 伊勢
▲伊勢(比島沖海戦時)
 写真では分かりにくいですが、なぜか後檣頂部に電探室があるのに
 一三號電探が無く、後鐘の機銃を指揮する指揮装置もありません。
 また比島沖海戦時、甲板は黒色に塗装されていたと言われますが、模型は未塗装です。

巨大戦艦大和展 赤城
▲赤城(開戦時)
 現在も謎とされている十二糎高角砲の防煙覆いの造り手の解釈が分かり興味深いです。

巨大戦艦大和展 扶桑
▲扶桑(昭和10年頃)

巨大戦艦大和展 大和 図面
▲大和中央部の図面

巨大戦艦大和展 陸奥 図面 (2)
▲陸奥側面図

内容的には初心者にも解りやすくしてあるため、超級マニアには少し物足りなく感じる面があるかも知れませんが、目玉の一つである大和の第一艦橋の復元は艦長及び艦首脳部の目線が体感でき、臨場感がありました。
有賀大佐がこの羅針儀に体を縛り付けて艦と運命をともにした(大佐の最期は諸説あり)と思うと、感慨深いものがあります。
巨大戦艦大和展 艦橋
▲大和(最終時)艦橋精密模型
 武蔵との違いが良く造りこまれています。

巨大戦艦大和展 第一艦橋
▲復元された第一艦橋

巨大戦艦大和展 第一艦橋 (2)
▲艦橋前面には主砲発砲試験の映像が組み込まれています。

巨大戦艦大和展 大和の絨毯
▲床に何気無く敷いてある絨毯は艦長室の絨毯を再現した物です。

ただ、大和に的を絞った展示だったため、天一號作戰の詳細が無く、予備知識の無い方には最後の海戦の様子が少し分かりにくい印象を受けました。
最低でも第二水雷戦隊の艦艇の表記はあっても良かったと思います。
巨大戦艦大和展 窓枠
▲銅製窓枠(引き上げ品)

巨大戦艦大和展 射撃装置
▲射撃装置(引き上げ品)

巨大戦艦大和展 二十五粍機銃
▲二十五粍機銃銃身(引き上げ品)

巨大戦艦大和展 双眼望遠鏡
▲双眼望遠鏡部品(引き上げ品)

巨大戦艦大和展 碍子
▲十二糎七高角砲薬莢(左)と碍子(引き上げ品)
 模型等では白色で再現される碍子が茶色とは発見です!

巨大戦艦大和展 薬鑵蓋
▲薬鑵蓋(引き上げ品)

この方面の知識に疎い友人に勝手に解説、かなり噛み砕いて専門用語は殆ど使わなかったのですが、分かってくれたでしょうか???

最後は映画「男たちの大和」のセットが展示されています。
巨大戦艦大和展 菊の御紋(男たちの大和セット)
▲実物大「艦首上部」
 5年前に尾道まで見学に行き、この前で記念写真を撮ってもらったので感慨深いです。

巨大戦艦大和展 二十五粍三連装機銃(男たちの大和セット)
▲二十五粍三連装機銃
 撮影用に防盾は付けられていません。

巨大戦艦大和展 男たちの大和セット
▲大和の模型
 よく見ると撮影用に追加された装備(艦橋直下から直接上甲板に降りるタラップや謎の測距儀)も再現されています。

巨大戦艦大和展 男たちの大和セット (2)
▲主人公達が主に活動した左舷側はかなり精工に造りこまれています。

巨大戦艦大和展 男たちの大和セット (3)
▲一方、右舷側は舷外電路、舷窓・盲蓋、繋船桁、露天の高角砲等が省略されており、第一次攻撃で炎上、最後まで鎮火しなかった後檣付近の火災を再現したのか、付近が焼けて穴が空いています。

出口でお土産を物色、聯合艦隊湯のみ、大和マグネットを購入し、会場を後にしました。
巨大戦艦大和展 土産
▲湯呑みは開戦時の編制のため、武蔵は未記入、大鷹も春日丸の表記です。
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非公開コメント

おー

大和 いいですね 工業製品としても秀逸だと思います 自分も見にいってみたいのですが 家族と休みがかみ合わないので まだいきそびれてますわ(≧ε≦) 戦後の自虐史観の波のせいで 大和級は無用の長物 世界は航空機主体になってたのに 日本は遅れてた(遅れてたらシナや朝鮮みたいに飛行機も水車も造れんやろ!)と ちまたでいわれたりしてますが アメリカにしても1940年代半ばにまだ戦艦建造計画してましたもんね 時代遅れみたいに言われる筋合いはないですよね( ̄・・ ̄) 三八年式小銃にしても 当時 たまたま自動銃を配備できたのは米国だけで ドイツもフランスもイタリアも 基本的に歩兵の方々はボルトアクション銃でしたもんね 戦後のねつ造史観 怖いものです おっと 本筋からずれてしまいすいません(≧∇≦)ついつい(*^o^*)

Re: おー

ひろしさん、ご無沙汰しています。
大和展、展示は決して多くないですが、貴重な展示もあって良かったですよ。
艦橋は復元とは言え、感動しました。
今回の展示は工業品としても焦点を充てており、工具や工廠の展示があるのも新鮮でした。
ただ、記事にも書いた様に余りに簡略化しているため、予備知識が無いと少し解りづらい点もありました。

大和型は良く世界三大無用の長物の1ッと言われますが、飽くまで後付の論説であり結果論でしかないですね。
我が海軍がハワイ海戦、マレー沖海戦で空母集中運用の戦術を確立してしまったがため、太平洋海域では航空機主体になってしまいましたが、大西洋では機動部隊による戦術は終戦まで確立されませんでしたし。
我が国は空母不足を補うためと言う事情もありましたが、大和型3番館の信濃は空母に改装され、伊勢・日向は改装に着手、扶桑・山城も計画されるなど、少なくとも武蔵以降は戦艦の建造を中止していますが、米国では航空優位が確立した中でもせっせと戦艦を起工していますね(それ以上に空母もポンポン完成していますが・・・)。

反省すべきはその用途が無くなった戦艦をアメリカのように有効的に使えなかった(使わなかった)硬直した用兵思想にあったと思います。

三八式歩兵銃はおっしゃる通りですね。
アメリカが特殊なだけかと思います。
それにしても自虐史観に沿った捏造が通説みたいに言われるのは嘆かわしい限りです。

おはようございます。
日本人の技術のレベルの高さには改めて驚かされますね。
今の様に電卓やコンピューターも無い時代に計算尺等で要塞の様な軍艦を建造する日本人の方々を誇りに思います。
また軍艦だけでなく素晴らしい航空機の設計も日本人の技術のレベルの高さには誇りに思います。
今の高校生たちも素晴らしい日本人のDNAを引き継いだ技術者の玉子として育っているのは素晴らしいですね。

Re: タイトルなし

奥山様、こんばんは。
現在、引っ越し中のため、ネット環境の不備で返信が遅くなり申し訳ありません。


今回の展示は余り語られることの無い「技術面」に主題を置いた展示だったので、なかなか興味深い物でした。
かく言う私も技術面より兵器、戦史面ばかり目が行ってましたが、この方面に疎い同行者は当時にこの様な優れた技術があった事に驚いていました。
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盡忠報國

Author:盡忠報國
大阪在住、遂に40代になってしまった男児です。

 明治開国以降、幾多の国難に立ち向かった先人達。
 光輝ある精強・帝國陸海軍が各地に築いた国防・軍事施設、そして祖国の弥栄を願い悠久の大義に生きた殉国の英霊の志に触れるべく訪問した顕彰・慰霊施設を紹介するとともに、戦後歪められた先人達、国軍・軍人の名誉を回復する事を目指し記述しています。

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