当ブログは主に「帝國陸海軍関連の軍跡(遺構・戦跡・石碑など)」・「英霊顕彰施設」を紹介していますが、
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なお、紹介する軍跡は資料不足から漏れ・誤認等もあると思いますのでお気付きの点があれば、ご教示頂ければ幸いです。

徳島海軍航空基地 木津隧道/姫田隧道

鳴門市撫養町木津には徳島海軍航空基地の木津隧道、鳴門市大麻町姫田には姫田隧道がありました。
徳島海軍航空基地 姫田隧道 ア 入口(徳島)
▲姫田に遺る煉瓦造の隧道

【探索日時】
平成25年3月26日






徳島海軍航空基地周辺の関連施設
徳島海軍航空隊地 徳島海軍航空基地 全体(徳島)
※緑文字が当記事の紹介施設
①徳島海軍航空基地 滑走路
②徳島海軍航空隊
③    〃      燃料置場
④飛行機運搬路(誘導路)
⑤徳島海軍航空隊 射撃場
⑥第十一海軍航空廠 徳島補給工場
⑦徳島海軍航空隊 短波方位測定所
⑧東北方高角砲陣地
⑨矢倉高角砲陣地
⑩斎田照空隊陣地
⑪堀江村水源地
⑫徳島海軍航空隊 送信所
木津隧道
姫田隧道

⑮営外士官・下士官宿舎
⑯第十一海軍航空廠徳島補給工場 将校宿舎
⑰    〃                工員宿舎


遺構について※青字は地図にリンクしています
⑬ 木津隧道
戦国時代、天下統一を目指す羽柴秀吉が四国をほぼ統一した長宗我部元親を攻めた際、元親配下の勇将・東条実光が籠城した事で知られる山城「木津城」の北麓に地下壕が設営されていました。

停戦時の要目

・城山隧道      ×17・・・総延長1,508m(内装未完で未使用)
・隧道自力発電所  ×1・・・20m
・隧道電話交換室  ×1・・・10m
・病室用隧道     ×1・・・40m
・雑品格納用隧道  ×3・・・総延長35m

複数の二次資料に「隧道通信所を設営した」旨が散見される事から、未完成の城山隧道が通信所に充てられる予定だったのかも知れません。

設営時期については他の航空基地同様、昭和19(1944)年7月13日、海軍施設本部からの有蓋掩体の急速設備示達(施本機密第八七三〇號)に則り開始されたと思われますが、詳細は不明です。

現在、木津城のあった最高峰を残し東側は吉野川バイパスと造成により完全滅失、西側も砕石場、城跡公園化により斜面が削られてしまい、僅かな地下壕跡と思しき痕跡しかありません。
徳島海軍航空基地 木津隧道(城山隧道)(徳島)
▲木津隧道の周辺図

ア 地下壕跡?
徳島海軍航空基地 城山隧道 ア 崩落跡?(徳島)
▲斜面を少し登った削平地にありますが、地下壕跡か不明です。

イ 地下壕跡?
徳島海軍航空基地 城山隧道 イ 崩落跡?(徳島)
▲同じく不明です。


⑭ 姫田隧道
木津隧道から西に2.5kmの板野郡堀江村姫田(現、鳴門市大麻町姫田半丈)に地下壕が設営されていました。

停戦時の要目

・飛行機格納庫 ×2・・・総延長140m
・燃料庫     ×11・・・〃  634.5m
・弾薬庫     ×3・・・ 〃  60m

設営時期については同様に詳細は不明です。
徳島海軍航空基地 姫田燃料弾薬庫 部分(徳島)
▲姫田隧道の周辺図

ア 飛行機格納庫
薬師堂の裏にあります。
入口部分は幅2×奥行4m、内部は幅5×奥行50m(寸法は歩測のため凡そ)あり、『施設引渡目録 徳島航空基地 第二徳島航空基地』に「幅5×高さ5.4×奥行(2本で)140m」と記載された飛行機格納庫ではないでしょうか?
徳島海軍航空基地 ア 入口 (2)(徳島)
▲アの入口
 表紙写真の別角度からの撮影

徳島海軍航空基地 姫田隧道 ア 入口 扉取付部(徳島)
▲壕の入口には前後に扉が二重に付いていた様(コンクリート部分)です。

徳島海軍航空基地 姫田隧道 ア 入口 奥から(徳島)
▲内部はこの時期の設営としては珍しく全面煉瓦で補強してあり、明治期の建築を思わせます。
 
徳島海軍航空基地 姫田隧道 ア 入口 内部から (6)(徳島)
▲非常に丁寧に仕上げられています。

徳島海軍航空基地 姫田隧道 ア 入口前の爆風避け(徳島)
▲入口には半分埋もれていますが、煉瓦製の爆風除け衝立があります。
当時から煉瓦を基礎にして土盛がされていたのか、戦後埋もれたのか不明です。


イ 飛行機格納庫
アの壕から東側に20m程、竹ヤブを進んだ所にあります。
入口がやや埋もれていますが、規格はアの壕と同一です。
徳島海軍航空基地 姫田隧道 イ 入口(徳島)
▲イの入口

徳島海軍航空基地 姫田隧道 イ 内部 入口から(徳島)
▲同じく内部は煉瓦仕上げです。

徳島海軍航空基地 姫田隧道 イ 内部(徳島)
▲内部は浸水、壕床が泥濘化しているため、長靴では短く、足を取られ歩行困難です。

徳島海軍航空基地 姫田隧道 イ 入口前の爆風避け(徳島)
▲入口前にはアの壕と同様に幅240×奥行75×高さ100cmの煉瓦製の爆風除け衝立があります。

徳島海軍航空基地 姫田隧道 イ 入口 (2)(徳島)
▲壕入口と爆風除けの位置関係

ア・イの壕から東側に斜面を進むと地下壕跡と思しき溝が並んでいます。
ウ 地下壕跡
徳島海軍航空基地 姫田隧道 ウ 崩落跡(徳島)

エ 地下壕跡
徳島海軍航空基地 姫田隧道 エ 崩落跡(徳島)

オ 地下壕跡

カ 地下壕跡


鳴門変電所付近まで行ってみたところ、4本程の溝がありました。


徳島海軍航空基地 姫田燃料弾薬庫 全体(徳島)
近所の方に取材したところ地下壕は池の北側に3本(aの辺り)、お宮から道路までに3本(同b)、ア・イを挟んで鉄塔の辺りに1本(同c)あったそうで、戦後すぐに近隣の方達が支保工を入口の方から取っていったため、全部入口が崩れてしまったそうです。
入口が崩れただけなので、内部はまだ遺っているのではないか、との事でした。
また、畑の真ん中に物資運搬用の道が造られていたそうです。
探索中の僕をわざわざ探してまで詳しいお話をして下さったご夫妻に、この場を借りてお礼申し上げます。


主要参考文献
『施設引渡目録 徳島航空基地 第二徳島航空基地』(アジア歴史資料センター)

-個人サイト-
自然、戦跡、ときどき龍馬 「嗚呼、徳島海軍航空隊・中編」
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盡忠報國

Author:盡忠報國
大阪在住、遂に40代になってしまった男児です。

 明治開国以降、幾多の国難に立ち向かった先人達。
 光輝ある精強・帝國陸海軍が各地に築いた国防・軍事施設、そして祖国の弥栄を願い悠久の大義に生きた殉国の英霊の志に触れるべく訪問した顕彰・慰霊施設を紹介するとともに、戦後歪められた先人達、国軍・軍人の名誉を回復する事を目指し記述しています。

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