詫間海軍水上機基地 仁尾照空砲台
香川県三豊市に所在した詫間海軍水上機基地(詫間海軍航空隊)の南東3kmにある高尾木山(たこぎやま)に仁尾照空砲台がありました。

▲高尾木山山頂に遺る照空砲台関連の掩体
【探索日時】
平成28年1月6日

<詫間海軍水上機基地 仁尾照空砲台 概要>
昭和16(1941)年5月、軍令部は『第五次海軍軍備充實計畫』(通称「マル五計畫」)を策定、対米関係の悪化に鑑み『情勢ニ應ズル軍備缺陥補充ノタメノ臨時追加軍備計畫』(マル臨計畫)を策定し、先行して実行可能な練習航空隊17隊の整備に着手します。
10月中旬、海軍航空本部は内務省神戸土木出張所に委託、詫間村香田の明神浜一帯に詫間海軍水上機基地設営のため地質調査を開始、11月下旬、用地買収ののち、12月、呉海軍建築部指導のもと内務省神戸土木出張所の指揮で造成を開始、昭和18(1943)年5月、水上機基地が竣工し、6月1日、詫間海軍航空隊が開隊します。
資料不足のため残念ながら仁尾照空砲台の設営時期など詳細は不明ですが、停戦時は未完成で探照灯、発電機等の据付は完了するも電路関係は未接続だった様です。

▲詫間周辺の海軍施設配置を現在の地図に転写
① 詫間海軍水上機基地・詫間海軍航空隊
② 第十一海軍航空廠 詫間補給工場
③ 塩生防空砲台
④ 天神山防空砲台
⑤ 八幡山防空砲台
⑥ 仁尾照空砲台
※緑文字が当記事紹介施設
<遺構について>
同砲台は北側の頂上、及び南東側の尾根線に百十糎探照灯、電動直流発電機が1基づつ配備されていた様です。
現在、北側の探照灯座は登山道が整備され展望台になっていますが、南東側の旧登山道は廃道になっており道はありません。

▲行き方

▲仁尾照空砲台 配置図

▲山頂側拡大
-A-
ア 探照灯座
直径4mありますが、かなり埋まっています。
通路でイ方形窪地につながります。

▲窪んでいるのが殆ど分かりません

▲イ 方形窪地
ウ 掘り込み
削平地北端にあります。


▲山頂から見た詫間一帯
正面に見える山に塩生防空砲台、麓に第十一空廠 詫間補給工場がありました
-B-
エ 発電機掩体?
かなり深い方形窪地で通路キが入口と思われ、外に上がる石階段カ、方形窪地オがあります。

▲内部から北東側
左側の岩の切れ目がオに繋がる通路

▲上から見たオ方形窪地

▲通路キ

▲キが繋がるC削平地
右側の通路を進むと山頂の探照灯座

▲カ 石階段
-D-
この地区は落葉や土砂の流入で非常に不鮮明で、肉眼では確認できるものの写真に撮ると殆ど何だか分かりません。

▲南東側拡大
サ 探照灯座
西側に小窪地シがあり、屈曲する通路スで繋がります。

▲内部 南から
セ 窪地
三日月型の窪地があります。

▲南西から
ソ 円形窪地

チ 方形窪地

ツ 円形窪地

テ 方形窪地
大きさから発電機置場でしょうか?

▲北から
<主要参考文献>
『詫間海軍航空隊 施設目録』 (昭和20年8月 詫間海軍航空隊)
『同 兵器目録』 (昭和20年8月 詫間海軍航空隊)
-個人サイト-
高射砲陣地と防空砲台(Anti Aircraft Battery)
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▲高尾木山山頂に遺る照空砲台関連の掩体
【探索日時】
平成28年1月6日


<詫間海軍水上機基地 仁尾照空砲台 概要>
昭和16(1941)年5月、軍令部は『第五次海軍軍備充實計畫』(通称「マル五計畫」)を策定、対米関係の悪化に鑑み『情勢ニ應ズル軍備缺陥補充ノタメノ臨時追加軍備計畫』(マル臨計畫)を策定し、先行して実行可能な練習航空隊17隊の整備に着手します。
10月中旬、海軍航空本部は内務省神戸土木出張所に委託、詫間村香田の明神浜一帯に詫間海軍水上機基地設営のため地質調査を開始、11月下旬、用地買収ののち、12月、呉海軍建築部指導のもと内務省神戸土木出張所の指揮で造成を開始、昭和18(1943)年5月、水上機基地が竣工し、6月1日、詫間海軍航空隊が開隊します。
資料不足のため残念ながら仁尾照空砲台の設営時期など詳細は不明ですが、停戦時は未完成で探照灯、発電機等の据付は完了するも電路関係は未接続だった様です。

▲詫間周辺の海軍施設配置を現在の地図に転写
① 詫間海軍水上機基地・詫間海軍航空隊
② 第十一海軍航空廠 詫間補給工場
③ 塩生防空砲台
④ 天神山防空砲台
⑤ 八幡山防空砲台
⑥ 仁尾照空砲台
※緑文字が当記事紹介施設
<遺構について>
同砲台は北側の頂上、及び南東側の尾根線に百十糎探照灯、電動直流発電機が1基づつ配備されていた様です。
現在、北側の探照灯座は登山道が整備され展望台になっていますが、南東側の旧登山道は廃道になっており道はありません。

▲行き方

▲仁尾照空砲台 配置図

▲山頂側拡大
-A-
ア 探照灯座
直径4mありますが、かなり埋まっています。
通路でイ方形窪地につながります。

▲窪んでいるのが殆ど分かりません

▲イ 方形窪地
ウ 掘り込み
削平地北端にあります。


▲山頂から見た詫間一帯
正面に見える山に塩生防空砲台、麓に第十一空廠 詫間補給工場がありました
-B-
エ 発電機掩体?
かなり深い方形窪地で通路キが入口と思われ、外に上がる石階段カ、方形窪地オがあります。

▲内部から北東側
左側の岩の切れ目がオに繋がる通路

▲上から見たオ方形窪地

▲通路キ

▲キが繋がるC削平地
右側の通路を進むと山頂の探照灯座

▲カ 石階段
-D-
この地区は落葉や土砂の流入で非常に不鮮明で、肉眼では確認できるものの写真に撮ると殆ど何だか分かりません。

▲南東側拡大
サ 探照灯座
西側に小窪地シがあり、屈曲する通路スで繋がります。

▲内部 南から
セ 窪地
三日月型の窪地があります。

▲南西から
ソ 円形窪地

チ 方形窪地

ツ 円形窪地

テ 方形窪地
大きさから発電機置場でしょうか?

▲北から
<主要参考文献>
『詫間海軍航空隊 施設目録』 (昭和20年8月 詫間海軍航空隊)
『同 兵器目録』 (昭和20年8月 詫間海軍航空隊)
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