当ブログは主に「帝國陸海軍関連の軍跡(遺構・戦跡・石碑など)」・「英霊顕彰施設」を紹介していますが、
それ以外の記事も混在しているので、左欄「カテゴリー」からお進みください。●●文字数調整●太平洋戦争●
なお、紹介する軍跡は資料不足から漏れ・誤認等もあると思いますのでお気付きの点があれば、ご教示頂ければ幸いです。

映画 『関ヶ原』

9月15日は関ヶ原の合戦が行われた日(旧暦)と言う事もあり、現在東宝系映画館で上映されている映画『関ヶ原』を観てきました。





僕は司馬遼太郎の史観が好きでは無いのですが、時代小説はなかなか内容が濃い事もあり原作は20年程前に購入し読みました。
まず初めに映画なので原作とは異なるのは当然で、それをとやかく言うつもりはありません。
実際、かなり異なったと思います(読んだのが20年前なので内容は失念)。

映画を観終わって最初に思ったのは違う意味で「これじゃない」でした(゜Д゜;)
恐らく他の方もそうだった様で、映画館を出る表情は「困惑」でした。

原作自体が古いので、当時は主流だった「高台院黒幕説」的な解釈やバカすぎる福島正則や加藤清正は仕方ないと思いますし、原作では余り描かれていないくノ一の初芽に有村架純さんをキャストしキャラを立たせたのも良いのですが、原作では史実通り凡将の小早川秀秋にまで東出昌大さんをキャストして、それなりの新解釈を与えようとしてしまったため、中途半端な描き方になってしまい、何だかよく分からん人物像になっていました。
キャラを立たせるのは初芽か秀秋のどちらかに絞った方が良かったと思います。

映画という2時間半の限られた枠に関ヶ原の合戦の壮大な話をあれも、これもと少しづつ詰め込んでしまったため、まとまりが無く全体的に説話が中途半端な型で盛り込まれてしまい、知っている人が見るとかなり消化不良な感は否めません。
『男たちの大和』は大和に絞りすぎて戦史を知らない方には当時の戦局や作戦が分かり難くかったですが、その逆で拡げすぎて全てが中途半端な感じでした。

一応、作者(司馬遼太郎?)が語る体裁を取っているのですから、語りで済ませられる場面はカットし、「関ヶ原と言えば」と言う有名な説話を省略せずしっかり描いた方が良かったと思います。
例えば語りで済む場面は
・小早川秀秋の朝鮮出兵での失態と家康の懐柔場面

・石田三成と直江兼続の談合場面

・七将による三成襲撃未遂場面
など。

続いてなんで?と思った場面
・家康による秀吉遺言の無視と『内府ちかひの条々』及び関ヶ原前夜の諸将の引き込み工作の全省略(語りやセリフで表現できたと思う)

・東西両軍の規模、武将、及び動き、関ヶ原の布陣図すらほぼ省略されたため、知っている人にしか分からない不親切さ

・東軍の「佐和山城・大坂城に進軍する」発言が省略されたため西軍が関ヶ原に出た理由が分かり難い

・福島正則の人物を立たせながら(馬鹿扱いですが)、原作ではかなり描かれている宇喜多隊との激戦がほぼ省略

・本戦で西軍中核として戦ったにも拘らず、ほぼ空気な小西行長と宇喜多秀家

・大谷吉継がメインキャストながら大谷隊の奮戦は省略(特に背叛した小早川隊との激戦が省略されたのは・・・)

・小早川、島津への出撃要請が何度も描かれながら空気の毛利隊以下南宮山部隊と全省略の「宰相殿の空弁当」

・蒲生真令、舞兵庫をキャストしながら空気

・島津豊久、長寿院盛淳をキャストしながら島津退き口の全省略には関が原の合戦の起承転結の「結」部分なだけに、椅子から落ちそうになりました(゜Д゜;)

・島左近(平岳大さん)を準主役にしながら三成を逃がすための最後の奮戦は無く、謎の自爆

・全国の大名配置図で長束正家の領国がなぜか播磨(正確には近江水口・・・僕の見間違えか?)
以上、結構重要な場面が省略されており製作者側に「関ケ原の合戦、知ってる?」と言いたくなります。

謎の場面
・小早川秀秋の三成に味方する発言→家老・稲葉正成?平岡頼勝?の聞き間違い(故意か?)で大谷隊攻撃
・石田隊に謎の朝鮮人部隊→いる?

また関ヶ原本戦で旗指し物が殆ど出てこないので混戦の場面で全く感情移入ができず、どっちがどっちの部隊か非常に分かり難かったです。

良かった点は「才槌頭」(前後に長い頭)と言われた石田三成の容姿や、肥満体の家康を特殊メイクで再現している点や、平岳大さん演じる島左近が格好良かったところです。
また、テロップ紹介の無いマイナー武将(可児才蔵や後藤又兵衛、明石全登など)を再現しており、それらを見つけるのは戦国ファンの心をくすぐるところです。
それ以外は・・・有村架純さんがカワイイくらいでしょうか。
岡田准一、役所広司のダブル主役、平岳大、有村架純、東出昌大、西岡徳馬等の豪華キャストをしながら活かせなかった様に思います。
残念ながら大河ドラマ『葵三代』の関が原の合戦回を超えるものではありませんでした。
関連記事



最後までお読み頂き、ありがとうございますm(_ _)m
↓↓↓
宜しかったらクリックお願いします


人気ブログランキングへ

コメントの投稿

非公開コメント

戦史検定を受けよう!
当ブログは
「戦史検定」を応援します
戦史検定
カテゴリ
カレンダー
10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
カウンター
最新コメント
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
御英霊の鎮まる処
殉国の御英霊に
感謝の誠を捧げましょう
靖國神社
兵庫縣神戸護國神社
大阪護国神社
プロフィール

盡忠報國

Author:盡忠報國
大阪在住、遂に40代になってしまった男児です。

 明治開国以降、幾多の国難に立ち向かった先人達。
 光輝ある精強・帝國陸海軍が各地に築いた国防・軍事施設、そして祖国の弥栄を願い悠久の大義に生きた殉国の英霊の志に触れるべく訪問した顕彰・慰霊施設を紹介するとともに、戦後歪められた先人達、国軍・軍人の名誉を回復する事を目指し記述しています。

拙ブログを参照した際はリンクを張って頂けたら嬉しいです
(^o^)
--------------
※掲載写真・資料の
無断転載は禁止します。


●ほぼ放置ですがこっそりTwitterも始めました。
@yuukyuunotaigi

●Facebookやってますので本名ご存知の方はぜひ。
目印は水木しげる先生風の自画像です(笑)

検索フォーム
リンク
地図・史資料
埼玉西武ライオンズ
埼玉西武ライオンズ
ライオンズニュース
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる