当ブログは主に「帝國陸海軍関連の軍跡(遺構・戦跡・石碑など)」・「英霊顕彰施設」を紹介していますが、
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なお、紹介する軍跡は資料不足から漏れ・誤認等もあると思いますのでお気付きの点があれば、ご教示頂ければ幸いです。

レッドクリフ Ⅱ

新しいテレビが来たので、早速色々いじってみました

(ネタバレ注意)





チャンネルを自分好みに設定したり、機能を試していたところWOWOWの無料お試し期間のようでした

ちょうど「レッドクリフ Ⅱ」がやっていたので、期待せずに見始めました
・・・以前、「レッドクリフ Ⅰ」を拙ブログでも取り上げましたが、なかなかの「とんでも三国志」だったので・・・

以下「ツッコミ」を『演技』を基に書いていこうと思います
話は曹操軍と孫権・劉備連合軍が長江を挟んで対峙する場面から始まります。
今回の映画の見所は言うまでもなく「赤壁の戦い」本戦と、それに付随する場面です。
①草船借箭(10万本の矢を借りる)
②曹操軍の蔡瑁・張允を始末
③龐統による連環の計
④苦肉の計
⑤諸葛亮により「東南の風」
⑥曹操軍炎上
⑦曹操敗走と関羽の伏兵

この7点は外せないと思いますが、前回が前回だけにどうなることやら・・・

映画は孫権・劉備が同盟を結んだ後から始まります。
Ⅰの時に書きましたが、なぜか劉備が20,000の軍勢を率いて孫権の陣営にいます。
実際は夏口に駐屯しています。

不慣れな土地に遠征してきた曹操軍に疫病が蔓延し、その死者を対岸の孫権軍に流すことにより孫権陣営にも疫病が蔓延し出します
こんな話し聞いたことねぇよ
策が姑息な曹操です

これにより兵を失うことを恐れた劉備が夏口に退却します。
そもそも劉備は赤壁にいてないので、演技通りの布陣になりました
にしても劉備はただのオッサンで、全くオーラがありません

①草船借箭(10万本の矢を借りる)の話が出てきますが、劉備が撤退の際に矢を持ち去っったため諸葛亮がケツを拭く的な話でした
映画では周瑜を「善人」に仕立てているため、演技のように諸葛亮を合法的に抹殺(軍律に照らして処刑)するため、とは書けないための変更ですが、これは脚本上仕方ないでしょう

②周瑜に降伏を説きにきた蒋幹を逆に利用し、蔡瑁と張允を曹操に処刑させ、曹操軍の戦闘力を削ぐことに成功します。
細かいことは色々???でしたが、本筋では大差ないので良しとします

ただ、演技での蒋幹は再度志願して周瑜を説得に行きまたも失敗、おまけに③龐統を連れ帰り「連環の計」を曹操軍に施す重要な役があります。
しかし、映画では早々に蔡瑁が船を連結することを提案(鎖ではなく、取り外し式の木材)し、龐統の出番も連環の計もありません
そのため、蒋幹は蔡瑁・張允の処刑が周瑜の計略と気付いた曹操により毒殺さてしまいます
演技では龐統を連れ帰った後、話から消えるだけで殺されていませんが・・・

いよいよ戦機が熟してきます。
④黄蓋のよる苦肉の計が出てくると思いきや全くその気配がありません
演技では周瑜がこの危険な実行役を誰にするか逡巡する場面が出てきますが、作戦はトントン拍子にすすんで行きます。
兵の調練中に黄蓋が周瑜に苦肉の策の提案がありましたが、あっさり却下されます
おいおいおいおいおいお~~~い!!!
赤壁=苦肉の計と言うくらいの見所やのに何で却下やねん!
黄蓋の身を呈しての国を思う心に読者、視聴者は胸を打たれる名場面が無いって
オワタ\(^o^)/

続いて、⑤諸葛亮による「東南の風」・・・・無いんかぁ~~~い!
決戦前の軍議で風向きを心配する孫権らを前に、諸葛亮が天候を見てあっさり「風向きが変わる」という予報を出していたので省略された!と思いましたが

と、ここで撤退した劉備軍が再度登場します。
「敵を欺くにはまず味方から」ということで撤退は曹操を欺くための周瑜と諸葛亮の計略だったようですが、曹操の陣への攻撃を行うようです?
はて?赤壁の戦いに城攻めなんてありませんが?

⑥いよいよ決戦の時です。
東南の風に乗った黄蓋の船団が真正面から曹操の船団にいとも簡単に突入、曹操軍の大船団が炎上します。
船団炎上の場面はさすがに金がかかっているだけに今まで見た三国志物の中でも最大級の迫力です
細かいことですが、乱戦の中で黄蓋が矢に当たって転落していました。
演技では張遼が矢を射ますが、映画では兵卒でした
せめて無数に出ていた「無名の将」にしたら良かったのに

船団壊滅後、「陸上戦」に以降します。
・・・・えっ?!
赤壁の陸上戦って何や???
記憶にも無いので、再度『三国志演義』を読み返してみると・・・
「長江における鏖殺(おうさつ)はさておき、ここに甘寧は蔡仲に命じて曹操の陣中深く案内させるや、彼を一刀のもとに斬り殺し、あたりの叢に火を掛けた。呂蒙は敵陣に火の手の上がるのを見るや、十数ヵ所に火を放って甘寧に加勢し、潘璋・董襲もそれぞれ火を掛けて鬨の声をあげ、四方に陣太鼓がとどろきわたった。曹操と張遼は僅か百余騎ひきい、火の林をくぐって逃れようとしたが・・・・」とだけあります。

映画では船団炎上よりもこの「陸上戦」に重点がおかれています
孫権をはじめとした全軍が突撃、さらにここに劉備軍が登場しました
えっえっぇぇええっぇ~
いやいや、演技では曹操の退路を読んだ諸葛亮が趙雲、張飛・関羽を配置、追撃します。
その中で関羽が以前曹操に受けた恩義を感じて、敗残の曹操主従を逃がす、という本戦終了後も読者を飽きさせない演出がされています。
ってことは⑦曹操敗走と関羽の伏兵は完全にカットということです
細かい事ですが、張飛の武器が蛇矛ちゃうし

この陸上戦で甘興(甘寧を元にした架空の人物)が戦死します
演技での甘寧は関羽を殺した孫権を倒すために劉備がおこした「夷陵の戦い」の際に、劉備軍の沙摩柯の矢が当たって戦死するので映画では敢えて架空の人物にしたのでしょうか?

これまた細かいことですが、曹操が今まで倒してきた群雄を回想する場面で「袁術」と「公孫瓚」を上げていました・・・。何でや?
袁術は皇帝を偽証し、結構な勢力を誇っていたので良いとしますが、公孫瓚?
いやいや、公孫瓚を倒したのは袁紹です。
河北一帯に勢力を拡大、曹操最大の敵であった袁紹です。
曹操が袁紹と戦った「官渡の戦い」は赤壁の戦いと並ぶ一大決戦です。それに曹操は勝利し袁紹を滅ぼしたのですから、ここは素直に「袁紹」で良いのではないでしょうか?

演技では水軍の壊滅とともに潰走した曹操軍ですが、映画では水上部隊が壊滅したものの、陸上部隊は結構健在です。
そのため孫権軍はかなり苦戦しながら曹操軍と戦い、何とか曹操を追い詰めます。
曹洪、夏侯惇が東南の風が吹く間の時間稼ぎをすべく単身曹操陣営に乗り込んだ小喬を捕らえて曹操が孫権・周瑜・劉備一行に降伏を迫ります
一気にスケールが小さくなってしまいました
三国志最大の決戦の最後がこんな小ぢんまりした場面って
しかも、なぜか夏侯惇に両目があります
神戸のキャナルガーデンにあったヒゲが無い関羽の像を思い出しました

結局趙雲の活躍で小喬は開放され、周瑜が曹操に「故郷に帰れ」と告げ、見逃します
何この安っぽいヒューマニズム

エンディングでは周瑜と諸葛亮が友情を確認しあって終わります
何だこの終わり方

演技ではこの後、曹操配下の曹仁らが護る荊州南郡を孫権、劉備が奪い合うなか、周瑜は諸葛亮に手玉に取られ結局諸葛亮の手紙により辱められ憤死します

映画はそこまで描かれていませんし、南郡争奪戦への流れも考慮されていないので成立していますが「その後」の話を知っている三国志ファンには「なんだこれ?」的な終わり方だったと思います(失笑)

この「レッドクリフ」は演技では諸葛亮の引き立て役でしかない周瑜を善人、主人公にしているので諸葛亮の活躍は極力抑えられ、「三国志」と言うことで劉備・関羽・張飛・趙雲を無理に登場させ、実際活躍の無い小喬や孫夫人(孫尚香)に大いに活躍の場を与えています。
それはそれで、エンターテイメントなので良いと思います。
ただ、「三国志」というあまりにも有名な作品、しかも「赤壁の戦い」を題材にしている以上、捉え方、脚色はいいとして誰もが知っている場面は絶対に外してはならないと思います。
視聴者が見たいのは「三国志演技を軸にした映画」であり、「新たに描かれた三国志」では無いと思います。
映画を見ていて期待している場面がことごとく無かったので何度も肩透かしを食らいました。
何か視聴者を置き去りにした感が否めません。

三国志に関して、僕はゲームでも大きく逸脱しないのが好みなので必然的にこのような感想になってしまいます
世間の三国志ファンの方はこの映画、どうなんでしょ?

ジョン・ウー監督は「ミッションインポッシブル」でもえらい腰の抜ける脚本をやらかしてくれたのですが、今回のレッドクリフも負けず劣らずぶっ飛んでいました
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盡忠報國

Author:盡忠報國
大阪在住、遂に40代になってしまった男児です。

 明治開国以降、幾多の国難に立ち向かった先人達。
 光輝ある精強・帝國陸海軍が各地に築いた国防・軍事施設、そして祖国の弥栄を願い悠久の大義に生きた殉国の英霊の志に触れるべく訪問した顕彰・慰霊施設を紹介するとともに、戦後歪められた先人達、国軍・軍人の名誉を回復する事を目指し記述しています。

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