当ブログは主に「帝國陸海軍関連の軍跡(遺構・戦跡・石碑など)」・「英霊顕彰施設」を紹介していますが、
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最強武将伝 三国演義 第36話「定軍山の戦い」

今回は曹操が張魯を降し漢中を平定するところから、劉備と曹操の漢中争奪戦(漢水の戦い)まで(『演義』第67回~第72回途中)です。






曹操が漢中を攻めた後、西川に攻めかけてくるのを恐れた諸葛亮は、長沙3郡を呉に返還して同盟し、合肥で曹操軍を牽制させることにした。
この諸葛亮の作戦により破竹の勢いで漢中を手に入れた曹操は、西川を窺おうとしたが、孫権の牽制により断念した。

その様子を見て、劉備軍は漢中攻撃を開始した。
先鋒を任された張飛は、張郃が守る瓦口関に攻め寄せる。
砦にこもり堅く守る張に対し張飛は苦戦し、毎日酒ばかり飲んでいた。
それを聞いた劉備は諌めようとしたが、諸葛亮は大量の酒を張飛に届けさせた。
すると、張飛はその酒で大宴会を開いた。
張飛陣営の様子を遠くに望んでいた張郃は、冷笑し夜襲を決意する。
しかし、全て張飛の罠であった。
夜襲をかけた張は、たちまち張飛軍に取り囲まれてしまった。
辛くも脱出した張は瓦口関へ逃げ帰ることとなる。

またも堅固な瓦口関を攻めることとなった張飛であったが、瓦口関の裏門へ通じる小道を発見した。
この小道を巧みに利用して背後に回りこみ、張を挟み撃ちにした張飛は、ついに瓦口関を攻略したのであった。

張郃は天蕩山に逃げ込んだが、老将黄忠に攻め込まれ、定軍山へと敗走した。
曹操は、劉備と孫権を同時に抑えることができず、許都へと退いた。
そして、ついに魏王の称号を得る。

定軍山では夏侯淵と黄忠が対陣した。
しかし、老将にして未だ衰えない黄忠は、落ち着いて勝機を見極め、夏侯淵を一刀両断で切り伏せた。

これを知った曹操は、自ら兵を率いて夏侯淵の仇討ちに向う。
諸葛亮は妙計を持って、曹操軍を撹乱させ、勝機と見るや一気に挟み撃ちにした。
そして曹操は陽平関への撤退を余儀なくされたのであった。
<登場人物>
劉備
諸葛亮
張飛
趙雲
黄忠
魏延
劉封

曹操
司馬懿
曹洪
夏侯淵
張郃
徐晃
許褚
曹仁

献帝



今回は上記の概要でも述べたとおり、 『演義』第67回~第72回途中までとかなりの範囲が描かれました。
当然省略も多いうえに展開も早く、三国志を知らない人には着いて行くの難しい回だと思います。

そして何より驚いたのが、今回から劉備と諸葛亮が急に老け込んだことです
曹操が漢中を平定するのが建安20(215)年で、劉備は54歳なのでまだ分かりますが、諸葛亮はまだ34歳です
諸葛亮はどう見ても60超の老将です蜀平定の後にどんな苦労があったのでしょうか・・・
ついでに言えば老けたのはこの両名のみで、生年が不詳ながら劉備より年上と言われる趙雲や60歳の曹操は変化の無い絵でした。
老けさせるのなら、後3回後の「夷陵の戦い」後で良いと思うのですが・・・

司馬懿が初登場しました、三国志後半の主役の1人ですのでホリプロの有名俳優を当ててくると予測しましたが、有名声優の中村秀利さんでした。
前半の豪華俳優陣?から後半は一気に普通のアニメになってしまいましたが、むしろ棒読みが気にならない分、良かったと思います。

今回、劉封が2度目(1度目は赤壁直後)の登場でしたが、全く別人になっていました
前回は「その他大勢」的扱いのショボイ武官でしたが、今回は凛々しい若武者でした。
次々回で重要な役目が待っているからでしょうか・・・

>曹操が漢中を攻めた後、西川に攻めかけてくるのを恐れた諸葛亮は、長沙3郡を呉に返還して同盟し、合肥で曹操軍を牽制させることにした。
冒頭、劉備陣営が狩りをしていますがアニメの創作で、『演義』には無い場面です。
ただでさえ長大な今回で、このような創作場面は時間の無駄と言えます。

>この諸葛亮の作戦により破竹の勢いで漢中を手に入れた曹操は、西川を窺おうとしたが、孫権の牽制により断念した。
『演義』1話分がアニメ開始僅か2場面で済まされました
曹操対張魯の戦いはナレと龐悳の降伏の場面で終了、続く張遼対孫権の逍遥津の戦いに至っては使者の注進で済まされ、しかも初戦に寡兵を持って孫権の出鼻をくじいた張遼、楽進、李典の活躍は「防戦一方」となっていました。
張遼最大の見せ場と言って良い戦いですので、ぜひ描いて欲しかった場面です。

また、曹操が入城(巴中か?)する場面で龐悳が縛られていましたが、龐悳が降るのは城外で、龐悳の武者振りを見て惚れ込んだ曹操が計略をもって降します。
少なくともアニメのように「縛られて膝まつく龐悳の横を曹操が馬上のまま素通りする」といったものではありません。

逍遥津の戦いに続く濡須口の戦い(曹操対孫権)は双方、総力を挙げた激戦になりますが、全省略でした

>先鋒を任された張飛は、張郃が守る瓦口関に攻め寄せる。
アニメは説明不足なうえ、省略も中途半端なので張郃の守備している場所がセリフとテロップでは食い違い、イマイチ分かりにくいものとなっています。

曹操が濡須口に向かう際には「蒙頭山」、諸葛亮のセリフでは「瓦口関」、テロップでは「宕渠山」となっています。
『演義』では張郃は曹操が漢中守備の主将として増援した曹洪の言う事を聞かず、瓦口関からさらに前進し蒙頭塞、宕渠塞、蕩石塞の3つの砦を築いて張飛と対峙します。

>張郃は天蕩山に逃げ込んだが、老将黄忠に攻め込まれ、定軍山へと敗走した。
戦いの顛末はほぼアニメ通り(張飛の配下になっていた雷銅の活躍は省略)ですが、張郃が瓦口関を張飛に奪われて最終的に撤退したのはアニメでは天蕩山になっており、この間の戦いが全省略されていました。

『演義』では張飛に敗れた張郃は曹洪の居る南鄭に撤退します。
その後、曹洪は張郃を処刑しようとしますが、郭淮に止められ張郃を葭萌関の攻略に差し向けます。

一方の劉備は孟達と霍峻の守備する葭萌関に黄忠と厳顔を差し向けます。

張郃はまたも敗れ後退、曹洪は韓浩と夏侯尚を援軍に送りますが黄忠の驕兵の計に油断して大敗、ここで夏侯徳の守る天蕩山に退却します。

曹操軍はここでも黄忠、厳顔に大敗し、韓浩、夏侯徳が討取られ、張郃、夏侯尚は定軍山まで退却します。

>そして、ついに魏王の称号を得る。
曹操の魏王昇進は『演義』では濡須口の戦いの後、瓦口関の戦いの前に語られます。
魏王昇進には崔琰が反対し曹操に殺されますが、省略されていました。

また、直後に閑話休題的な方士・左慈と曹操の対面、占い師・管輅の予言、魯粛の死去、耿紀、韋晃、金褘、吉邈、吉穆らによる曹操暗殺未遂などがありますが全て省略されました。

曹操が司馬懿の進言(漢中を平定した際に続いて蜀も平定するように)を聞かなかったのを悔やんでいましたが、『演義』では劉曄に向けて語ります。

>定軍山では夏侯淵と黄忠が対陣した。
>しかし、老将にして未だ衰えない黄忠は、落ち着いて勝機を見極め、夏侯淵を一刀両断で切り伏せた。
黄忠の出陣前に諸葛亮が「趙雲でないと夏侯淵には当たれない」と言っていましたが、『演義』では「関羽」です。
「定軍山の戦い」も今回の主題ながら、省略の多いあっさりとした描写でした。

『演義』では劉備軍の勝利は法正の計略によるところが大きいですが、アニメでは法正が省略されており、全て黄忠の策となっていました。
また、前哨戦(黄忠の先陣・陳式や夏侯淵の先陣・夏侯尚の戦い、お互いに敵に捕らえられた陳式、夏侯尚の人質交換の話)は全て省略でした。
また、劉備軍による定軍山の占領も諸葛亮の策(趙雲、劉封、孟達に策を授けた)ですが、これも省略されていました。

>これを知った曹操は、自ら兵を率いて夏侯淵の仇討ちに向う。
>諸葛亮は妙計を持って、曹操軍を撹乱させ、勝機と見るや一気に挟み撃ちにした。
アニメではいきなり曹操と劉備が対峙していましたが、『演義』ではまず曹操軍の兵糧を狙った黄忠、趙雲と戦いになり曹操軍は大敗します。
この時に有名な趙雲の空城の計があり、劉備が「子龍は一身全てこれ胆なり」の有名なセリフを残します。

さらに漢水に到着した劉備に対し徐晃が王平の進言を聞かず背水の陣を敷いて大敗、王平が劉備に降ります。

>諸葛亮は妙計を持って、曹操軍を撹乱させ、勝機と見るや一気に挟み撃ちにした。
その後の展開は『演義』通りでしたが、曹操軍があっさり敗れた理由として諸葛亮が「曹操の兵は忠誠心が乏しく、大義を持たない軍であるから」と述べていました。
『演義』では「曹操は猜疑心が強く、兵法に長けていても疑り深さ故の敗戦をよく招くからわざと惑わせて破った」と策士策に溺れるといった意味のことが理由に挙げられています。

今回は互角とも言える戦力の劉備と曹操の初の直接対決であり、戦い、計略、変化の多い回でしたが、「重点的にこの場面」ではなく、「広く浅く」描いてしまったため全体的に省略が多く分かりにくい回となっていました。
もう少し描くべき戦い(定軍山、趙雲の空城の計など)を絞って、それ以外のややこしい場面は最悪ナレで済ます方が良かったのではないかと思います。
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Author:盡忠報國
大阪在住、遂に40代になってしまった男児です。

 明治開国以降、幾多の国難に立ち向かった先人達。
 光輝ある精強・帝國陸海軍が各地に築いた国防・軍事施設、そして祖国の弥栄を願い悠久の大義に生きた殉国の英霊の志に触れるべく訪問した顕彰・慰霊施設を紹介するとともに、戦後歪められた先人達、国軍・軍人の名誉を回復する事を目指し記述しています。

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