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イージス艦衝突事故、「あたご」乗員無罪判決

地裁では時たまおかしな判決が出ますが、今回は正当な判決が出て良かったと思います。
3年間耐えた後潟(うしろがた)桂太郎、長岩友久両3等海佐(少佐)とご家族、周囲の方々の苦労を労うとともに、マスゴミ(特に朝日・毎日)の世論誘導に屈せず法治を守った横浜地裁の秋山敬裁判長には敬意を示したいと思います。







イージス艦衝突事故
 平成20年2月19日未明、千葉県の房総半島野島崎沖で、ハワイでの訓練を終えて横須賀港に帰港途中の海上自衛隊のイージス艦「あたご」と、マグロはえ縄漁に向かっていた同県の漁船「清徳丸」が衝突した。漁船の父子が行方不明となり3カ月後に死亡認定。

 横浜地方海難審判所は21年1月、事故の主因を「あたごの監視不十分」と裁決し、所属部隊に安全運行徹底を勧告。衝突前の当直責任者に対しては事故との因果関係を認めなかった。

 横浜地検は21年4月、衝突時と直前の当直責任者2人を業務上過失致死罪などで在宅起訴した。



当直士官ら2人に無罪判決 「航跡特定に問題」 横浜地裁 2011.5.11 10:13



 千葉県房総半島沖で平成20年、海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」が衝突し漁船の父子2人が死亡した事故で、業務上過失致死罪などに問われたあたごの当直責任者、長岩友久被告(37)と後潟(うしろがた)桂太郎被告(38)=いずれも3等海佐、起訴休職中=の判決公判が11日、横浜地裁で開かれた。秋山敬裁判長は、検察側が主張する清徳丸の航跡について、「特定方法に極めて大きな問題があった」などとして、2人に無罪(求刑禁錮2年)を言い渡した。

 秋山裁判長は判決理由で、検察側が刑事責任の根拠として主張する清徳丸の航跡図について、「航跡特定にあたり証拠の評価を誤ったと言わざるを得ない」として信用性に欠けると指摘。「清徳丸は検察側の航跡図通りに航行していない可能性がある」と2被告には事故を引き起こした過失責任はないと結論付けた。

 平成21年1月の横浜地方海難審判所の裁決では、事故の主因をあたご側の監視不十分と認定、長岩被告の監視ミスを認めたが、判決は海難審判の裁決を覆す判断となった。

 清徳丸の衛星利用測位システム(GPS)が事故で失われたため、検察側は清徳丸の仲間の漁船乗組員の供述から清徳丸の航跡を推定。航跡図に基づき、海上衝突予防法上、接近する他の船を右手に見る位置にいる船に回避義務がある「横切り船」航法の規定から、あたご側に回避義務があったと主張していた。

弁護側は「清徳丸の急な右転と加速が事故原因」などと主張。右転がなければ、清徳丸はあたごの艦尾を安全に通過したとする専門家に依頼した航跡図を提出していた。さらに弁護側は、検察側の航跡図の根拠となっている漁船員の供述を検討。「供述を採用すると、清徳丸はあたごの艦首を通過することになる」と検察側立証には信用性がないとも主張した。
イージス艦衝突事故 あたご無実JK

 検察側は、事故発生前の当直責任者だった後潟被告の引き継ぎのミスが長岩被告の判断に影響し、2人の過失が重なって事故を招いたとする「過失の競合」も原因と主張。争点の1つとなっていたが、秋山裁判長は検察側の航跡図に信用性がないことから、長岩被告の過失は認められず、後潟被告への引き継ぎのミスによる過失の競合もなかったと判断した。

 検察側は論告で、20年2月19日未明、あたごに乗船していた2被告は清徳丸を回避する義務があったが、不十分な監視や引き継ぎで航行して衝突。清徳丸船長、吉清治夫さん=当時(58)=と長男、哲大さん=同(23)=を死亡させたと主張していた。(産経新聞


例えるなら「高速で走っているダンプカーの前を横断しようと回りも見ないで急に横切ってきた自転車が轢かれた」と言ったとこでしょうか。

事件発生当初からあたごに罪が無いのは明白でした。
低速で航行しているイージス艦あたごの艦首側を横切ろうとした清徳丸が、面舵を切って回頭し、あたごの艦首に突っ込んで衝突したことは明らかで、清徳丸と船団を組んでいた僚船(幸運丸、金平丸、康栄丸)の航跡を見れば分かることでした。
イージス艦衝突事故 あたご無実JK (2)

それを朝日、毎日を中心とした所謂サヨクマスゴミ、民主党を中心とした政治家どもが「あたごが100%悪い」と喧伝、誤った世論を形成し自衛隊側の反論を黙殺しました。
挙句に「最新鋭の護衛艦がなぜ避けられないのか」と言った論調には余りにも船という物を知らなさ過ぎる発言で話にもなりません。

最新鋭の護衛艦であろうと帝國海軍の軍艦であろうと転舵してすぐには回頭できませんし、回頭してもかなり大回りになります。
ミッドウェー海戦時の赤城や蒼龍の回避運動(之字運動)の写真のように旋廻圏は船体の何倍もの直径に達します。
赤城
~敵弾を回避する空母「赤城」

また護衛艦の監視レーダーも付近の障害物は大まかには分かりますが、細かいところは見張り員の目視になります。
レーダー
~「おおすみ」の航海用PPIスコープ画面
 場所は大阪湾中央突堤(画面上が東)

この事故、無くなった方には気の毒ですが、出港前に飲酒をしていたという話もありますし、漁協の連中も口裏を合わせてイージス艦が警笛を鳴らさなかった等と言い張るなど当初からあたごを悪者に仕立てようと必死でした。
それにマスゴミが手を貸し「あたご=悪、漁船=被害者」という世論を形成していきました。

そもそも世界的に見て、どこの国でも「軍艦が最優先」というのが常識です。
一刻を争う有事の際に軍艦は民間船舶など気にしていられませんし、民間船もそれが分かっているので軍艦に敬意を払い航路を譲るからです。
また、自国の軍艦が自由に遊弋できるからこそ、漁船も自由に漁ができるわけで、この事は豊かな漁場が広がる海域ながら、自国の漁船が漁ができない尖閣諸島周辺を見てみれば分かると思います。

この事故はこの海での常識が守られなかったからこそ起きた事故であり、事の本質は戦後わが国に蔓延する悪しき「嫌軍思想」「反軍思想」から来る軍軽視が引き起こした事故と言え、軍艦と漁船を同列に扱う事自体が間違っています。

こういう事故を見ると、他の一般官公庁や公務員と同列にしか扱われず、さらに自衛隊法で縛られて自由な活動ができないわが国の自衛隊がつくづく不憫でなりません。

わが国の国防を磐石にするためにも自衛隊を他国並みの正規の軍として位置づけ、法律も改正、予算もしっかり付けて増強するべきだと思います。

とにかく、長岩、後潟両3等海佐の無実が証明され、漁協、マスゴミ、検察側の海保のウソが暴かれて良かったと思います。
長岩、後潟両3等海佐、秋山敬裁判長、お疲れさまでした。
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この記事、新聞に掲載された航跡図を見たら 漁船がぶつかりに行ったように見えるのは私だけなんでしょか? 自衛隊側に百%過失無し!とは 私も言い切れないのですが 始めから自衛隊悪し!な報道にゃムカつきますよね 下関でチョウセンの船が海自の艦に衝突したときも 初めの報道は「自衛隊がまたやりおった!」みたいな感じでしたもんねその後チョウセンのコンテナ船が操船ミスと判ったとたんに報道が下火に(?_?) 笑 左翼マスゴミのくそウジ虫やろうどもは分かり易いやつらですね(^O^) ちなみに 多くの漁船員の方々は こちらが優先でも 相手が大型船なら小回りも後進もすぐに効かないのが判ってるから小型漁船が避けるそうですね 道路も歩行者が最優先ですが トラックがぶんぶん走る道を悠々と優先気分で歩く馬鹿は居ないですよね。 しかし亡くなられた漁船員のお二人はおきのどくです(T_T)

それから(≧ε≦) よくちまたで聞いた「イージス艦のくせに漁船を探知できなかったのか?」てありましたが 逆から言わせてもらえば「あんなでかい護衛艦を漁船のレーダーは探知しなかったんかいな?」て声も出てよいのでは?

Re: タイトルなし

ひろしさん、こんばんは(^-^*)
この事故の航跡図は新聞等に複数掲載されているのですが、弁護側、検察側のどちらの主張もどう見ても漁船が無理に横切ろうとしてイージス艦にぶつかりに行っているようにしか見えません。
にもかかわらずマスゴミの大半は当初から「海自が100%悪い」と言う論陣をはっていました。
下関でのくらまにぶつかって来た朝鮮の貨物船の時も防相の北沢某が経緯も調べずいきなり謝罪(自衛隊に罪を着せ)ていますし、潜水艦なだしおに釣り船が寄って行き衝突した事件もしかりです。
裁判の結果、自衛隊が悪く無いと分かったとたん報道は控えめ、もしくは報道しないと、本当に腐っていると思います。

自衛官が不祥事を起こすと現職に加え元職までも執拗に報道しますが、24万人もいる自衛官の中のほんの数名で犯罪率にすれば微々たるものです。
同じ公務員でも教師やマスゴミ関係者が犯す犯罪の方が遥かに多く犯罪率も異常なくらい高いですよ┐(-。ー;)┌

私の祖父の実家も漁師でしたが、一般的な漁師の方なら船の特性を理解しているので、相手が大型船なら小回りの効く漁船が退避するのは分かっているはずなのですが・・・
國學院大學日本文化研究所兼任講師の池田直隆氏が紹介していますが(以下引用)
『今日マイカーに給油するため行ったガソリンスタンドで自ら船を操縦するという見知らぬオジサンが、次のようなことを言っていました。
 
「小型船の船乗りは、漁師も私のようなアマチュアも含め、軍艦やタンカー、商船といった大型船舶を「本船」と呼んでいる。東京湾内、特に浦賀水道のような場所では、これら「本船」が小型船を意識して回避することはあり得ない。
 衝突事件の起こった場所は確かに東京湾外だが、伊豆大島や野島崎の海域は広いように見えて実は浅瀬や岩礁も多く船舶が安心して航行できる海域は限られるのが現状である。そのような過密ダイヤの海域においては、法令がそのまま遵守されるはずがない。これは船乗りの常識だ。
 考えてもみなさい、浦賀水道やら大島近海で、巨大な「本船」が小型船を意識してその都度回避行動などしていたら、東京湾の海上交通は麻痺してしまうではないか。この場合、法令はともかく、現実の行動として漁船に回避する義務があったとする方が現実に即している。

 犠牲になった漁船の二人は気の毒だったが、これは不幸な事故だった。「あたご」に過失がないとは言わないが、漁師二人が一方的な犠牲者であるようなマスコミの報道振りは、海というものを全く知らないド素人の愚論に過ぎない」。』(引用終わり)

ブログにも掲載しましたが、護衛艦の航海用レーダーとはこの程度の画像で、アンテナは旋回しながら電波を送受信するのでリアルタイムではありません。
近距離で有れば目視で安全確認しますが、巨大なイージス艦が高速でチョロチョロ走り回る漁船を確認するのに比べ、小型の漁船が巨大なイージス艦を目視し確認し易いと思うのですが?
海自側に過失が全く無いとは言えませんし、亡くなった方は気の毒とは思いますが、どう考えても漁船側に大きな過失があった事は明白だと思います。
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盡忠報國

Author:盡忠報國
大阪在住、遂に40代になってしまった男児です。

 明治開国以降、幾多の国難に立ち向かった先人達。
 光輝ある精強・帝國陸海軍が各地に築いた国防・軍事施設、そして祖国の弥栄を願い悠久の大義に生きた殉国の英霊の志に触れるべく訪問した顕彰・慰霊施設を紹介するとともに、戦後歪められた先人達、国軍・軍人の名誉を回復する事を目指し記述しています。

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